オーストラリア気球実験
豪州気球実験(2023/05/11)に見学者として参加してきました.
本試験の目的は,「はやぶさ型カプセルの遷音速・低速域における飛行安定性評価」と「パラシュートの性能検証」です.そのため,直径60cmのカプセルを高度約40kmから投下し,自由飛行させました.約2分の自由飛行後にパラシュートを展開,軟着陸と試験を成功させました.
常に無線でデータを送っているものの,データの送信量には限界があります.そのため,着陸したカプセルを回収し,データを吸い出すという流れになります.すなわち,着陸時やパラシュート開傘時の衝撃に耐えることのできる設計が必要となります.
私たちの研究室で実施している気球実験RERAとは異なり,陸地に着地するため,大量のデータを取得することが可能となっています.
大気球試験では,放球前日の夜中から作業を開始し,早朝に放球,夕方に大気球が着陸というとても長いスケジュールになっています.
私は一見学者でしたが,これまで積み上げてきた過程を少し知っていたため,大変な中無事に成功してよかったです.
関連HP
オーストラリアでの大気球実験記
https://www.isas.jaxa.jp/gallery/feature/isas/isas_20230605.html
オーストラリア気球実験B23-02の実施終了について
https://www.isas.jaxa.jp/topics/003396.html
その他
今回の気球実験は,3-5月の期間で実施されていました.3月の最高気温は30度以上であり,5月の最低気温は0度と実験期間内の寒暖差がとても激しいです.
最初の方に現地入りした方々は半袖しか持ってきておらず,苦労していました.
実験期間が読めない場合はその辺も気をつけないと,と思いました.
H. Takasawa, 2023/07/19
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